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2011年06月 アーカイブ

鉄と産業

R・J・フォーブスは『技術の歴史』(1950年)で、産業革命の中心を蒸気機関と冶金の進歩に置いている。

この二つは大量の燃料を必要とする。

したがって木炭では限界があるので、石炭が使われるようになる。

蒸気機関と鉄と石炭は、19世紀には互いに密接な関係があった。

蒸気機関は、燃料としての石炭と機械をつくる鉄を必要とする。

石炭は掘るために蒸気機関を、運ぶために鉄道を必要とする。

そして鉄をつくるには、石炭が必要なのである。

この三者の関係が確蹉してくるのは19世紀においてである。

まず18世紀に蒸気機関が発達してくる。

それはすぐに鉱山に使われるようになる。

それまでの鉱山では、水が湧くために深いところを掘ることができなかった。

蒸気機関によるポンプで水を汲みだすことができるようになったので、地下深く採炭できるようになり、石炭の生産は飛躍的に増大した。

当時の鉄は粘りのロートアイアンではなく、もろい鉄だった。

自分の家をつくる1

昭和五五年三月、長野県大町市に住む小学校教師、等々力美貞先生は、三六年半にわたる教員生活にわかれをつげた。

五七歳。

定年を一年残しての退職だった。

どうしてもやりたいことがあったからである。

肉体がおとろえたらこの仕事はむずかしくなる、それまでの履歴と、今後の生活設計などをタイプ印刷して、友人、知人に配布した小冊子の中に、先生は、「これからやりたいこと」の一つを、次のように書いた。

ソファー 通販などにもこだわった自分の家をつくってみたい。

昨年の秋、東電の作業所で要らなくなった電柱を一〇〇本買った。

その中の半数を半丸太に製材してもらって計一五〇本、運搬費を含めて三〇万円也。

これを使って人気のない山の中に丸太小屋を作る。

ある友人にこのことを話したら、<お前はついに社会復帰できないまま死んでしまう>と言われた。

それも判らないではないが、どうしてもやる。」

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